水死した人の行方は?船乗りにライフジャケット着用を促した驚きのアイデア
事故死した人の遺体の行方を想像したことがあるでしょうか?
その中でも水死に注目し、再発防止を促した事例をご紹介します。
【INFORMATION】
クライアント:Trygfonden
商材 :NPO法人
実施時期 :2016/07
実施国 :デンマーク
【BACK GROUND】
デンマークは船乗りや漁が盛んである。
しかしライフジャケットを着用しないことによる死亡事故が多発していた。
【MISSION】
海に出る人に、ライフジャケットを着てもらうこと。
【EXECUTION】
水難事故にあった人は、海底でその命を終えることになる。
しかしライフジャケットを着用すれば、生存率は格段に上がる。
それを強く伝えるメッセージとして考えられたのが・・・
"FISH FOOD"
魚のエサ
海底で亡くなった人は、おそらく海中の生物に食べられてしまう。
つまりそれらの生物は「海底で亡くなった人からできている」。
この事実を視覚化したものが、今回作られたFISH FOODである。
当然すべての海中生物が水死した人間を食べているわけではないので、
その真偽性は明らかではない。
ただ次のメッセージを送る分には十分な効果がある。
DON'T END UP AS FISH FOOD
魚のエサなんかで終わるな
【RESULT】
数値データなし
【OPINION】
good point
「水死した人が魚に食べられてしまう」という残酷な事実に向き合い、
それらを視覚化することによりライフジャケット着用を促す、
という常軌を逸した構造が素晴らしい。
bad point
商品の中に、本当に人間の成分が含まれているかは分からない。
これは確かにbad pointと言えるが、今回の取り組みの場合、
その真偽性は必ずしも求められない。
あくまで「メッセージの伝え方」が重要なのである。
欠点に納得性を持たせる点が、おもしろい取り組みと言える。