【ヤングカンヌ】2015 PR部門 シルバー(コロンビア)

 

本日は「ヤングカンヌ2015 PR部門」のシルバー(コロンビア)です!

 

【EXECUTION】

f:id:m-araki-88-d:20160728212119j:plain

状況整理:

一人の人間の意識や行動を、大きく変えることは非常に難しい。

しかし、多くの人間の意識や行動を、

「少し」変えることはまだ可能性がある。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728212427j:plain

全ての人が幼少期の頃、母親から食事の仕方を教わる。

子供は非常に純粋で、教わったことを素直に吸収してしまう。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728212655j:plain

ゴール:

食肉の習慣を変え、健康と環境問題を改善すること。

f:id:m-araki-88-d:20160728212755j:plain

アプローチ:

母親が子供に対して食事を作ることは、

子供自身のことを思いやり、また見えない「繋がり」を作り出す。

この繋がりを活用できないだろうか。

もし今の子供たちが野菜を食べる習慣ができれば、

将来的に肉食の習慣が減ることになる。

 

 

f:id:m-araki-88-d:20160728213116j:plain

インサイト

母親とは、子の食慣習を定着させる存在である。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728213239j:plain

イデア

            THE GREEN BOX

一流シェフ監修のもと、野菜を食べることの有用性が伝わる

「ランチボックス」を作る。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728213557j:plain

概要:

まず学校にてグリーンボックスを配布し、

子供たちから母親に渡してもらう。

 

ランチボックスにはレシピとパンフレットを同封する。

これにより、母親は次の事柄を学習する。

レシピ・・・野菜料理や健康的な料理の作り方

パンフレット・・・野菜を摂取することで得られる健康体の定量的データ、

         食肉が環境に及ぼす影響

 

そして子供にとっては、単なるお弁当箱の役割を果たす。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728214527j:plain

 実施:

【イベント】

一流シェフによる、母親向けの勉強会を開催する。

ここにメディアを呼び、GREENPEACEの活動を広めてもらう。

【デジタル】

母親がレシピの写真をSNSに投稿してくれることが期待できる。

またウェブページにて、新しいレシピの公開や、食肉問題について言及する。

【POP】

イベントがメディアで取り上げられると、GREEN BOXを店頭にて販売する。

また本屋にて、一流シェフ監修の野菜料理本を売り出す。

これらにより、人々が今回の問題に触れる機会を作り出す。

 

f:id:m-araki-88-d:20160728215519j:plain想定結果:

1.GREEN BOXキャンペーンを通して、母親を食肉減少活動の一員になってもらう。

そして母親が子に与える影響により、将来的に食肉習慣が減ることに繋がる。

 

2.GREEN BOXのイベント自体は少数の人しか体験しないが、メディア報道、店舗販売、SNSによって、一大イベントに成り上がる。

これらの取り組みは国境を越え、肉に対する認識を変え、

野菜習慣を作る。しかも低予算で。

 

【OPINION】
good point

「どんな人間の食習慣も、始めは母親が形成する」という事実に気付いた点で、

この企画は他を突き放したと思います。

またとっかかりの部分を、「学校で配布する」ことにより、

子供から母親へとアプローチする点も、親子の関係をうまく捉えています!

 

bad point

情報伝播の部分が少し雑に感じました。

子から母親までの伝達は丁寧ですが、その後の母親からの拡散部分が、

SNSだから広がる」、「実際に販売するから触れてもらえる」というのは

若干投げやりではないでしょうか。

ここのフェーズも、母親のインサイトをうまく活用できれば、

もっと良い企画になっていたと思いました。