【ヤングカンヌ】2015 PR部門 シルバー(コロンビア)
本日は「ヤングカンヌ2015 PR部門」のシルバー(コロンビア)です!
【EXECUTION】
状況整理:
一人の人間の意識や行動を、大きく変えることは非常に難しい。
しかし、多くの人間の意識や行動を、
「少し」変えることはまだ可能性がある。
全ての人が幼少期の頃、母親から食事の仕方を教わる。
子供は非常に純粋で、教わったことを素直に吸収してしまう。
ゴール:
食肉の習慣を変え、健康と環境問題を改善すること。
アプローチ:
母親が子供に対して食事を作ることは、
子供自身のことを思いやり、また見えない「繋がり」を作り出す。
この繋がりを活用できないだろうか。
もし今の子供たちが野菜を食べる習慣ができれば、
将来的に肉食の習慣が減ることになる。
母親とは、子の食慣習を定着させる存在である。
アイデア:
THE GREEN BOX
一流シェフ監修のもと、野菜を食べることの有用性が伝わる
「ランチボックス」を作る。
概要:
まず学校にてグリーンボックスを配布し、
子供たちから母親に渡してもらう。
ランチボックスにはレシピとパンフレットを同封する。
これにより、母親は次の事柄を学習する。
レシピ・・・野菜料理や健康的な料理の作り方
パンフレット・・・野菜を摂取することで得られる健康体の定量的データ、
食肉が環境に及ぼす影響
そして子供にとっては、単なるお弁当箱の役割を果たす。
実施:
【イベント】
一流シェフによる、母親向けの勉強会を開催する。
ここにメディアを呼び、GREENPEACEの活動を広めてもらう。
【デジタル】
母親がレシピの写真をSNSに投稿してくれることが期待できる。
またウェブページにて、新しいレシピの公開や、食肉問題について言及する。
【POP】
イベントがメディアで取り上げられると、GREEN BOXを店頭にて販売する。
また本屋にて、一流シェフ監修の野菜料理本を売り出す。
これらにより、人々が今回の問題に触れる機会を作り出す。
想定結果:
1.GREEN BOXキャンペーンを通して、母親を食肉減少活動の一員になってもらう。
そして母親が子に与える影響により、将来的に食肉習慣が減ることに繋がる。
2.GREEN BOXのイベント自体は少数の人しか体験しないが、メディア報道、店舗販売、SNSによって、一大イベントに成り上がる。
これらの取り組みは国境を越え、肉に対する認識を変え、
野菜習慣を作る。しかも低予算で。
【OPINION】
good point
「どんな人間の食習慣も、始めは母親が形成する」という事実に気付いた点で、
この企画は他を突き放したと思います。
またとっかかりの部分を、「学校で配布する」ことにより、
子供から母親へとアプローチする点も、親子の関係をうまく捉えています!
bad point
情報伝播の部分が少し雑に感じました。
子から母親までの伝達は丁寧ですが、その後の母親からの拡散部分が、
「SNSだから広がる」、「実際に販売するから触れてもらえる」というのは
若干投げやりではないでしょうか。
ここのフェーズも、母親のインサイトをうまく活用できれば、
もっと良い企画になっていたと思いました。