【Young Glory】Sep.2015
みなさま、"Young Glory"なるものをご存知でしょうか?
世界の名だたるクリエイティブディレクターが8ヶ月間、
毎月1つ課題を出し、それに挑戦するというアイデアコンペです。
今年も来月から始まるのですが、
なんとHPには去年の結果がずらり!
これはチェックしないわけにはいきません。
Marcus Rebeschini
CHIEF CREATIVE OFFICER, Y&R ASIA
BRIEF
"CLOSE THE TAP"
Objective
世界中の人々が「朝晩に歯を磨く」際に、水を止めるようにすること。
Challenge
人間は朝起きた直後、意識がはっきりとしていない。
そんな状況の中、「歯を磨く際に水を止めましょう」というメッセージを残すこと。
Truth
現代において、やる気満々で朝目覚める人は少ない。
むしろその逆で、朝は憂鬱な気分になりがち。
そこで、朝歯を磨く時に水をきちんと止めることを、
「世界のためにいいことをした」というポジティブな印象に変える。
Answer
朝を気持ちいい状態で始める。それ歯を磨く時に水を止めること。
Deliverable
テレビスポットやデジタル施策とは異なる場所での、ビッグアイデア。
何か予想外な形で、行動を喚起させたい。
- GOLD -
Chris Connolly & Rosie Double
Clemenger BBDO
Brisbane, Australia
"PROJECT RIO"
一人当たり、一日に24Lもの水を無駄にしている。
それは歯を磨いている時に水を止めないだけで。
なんとなく悪いと気づいているけど、
なんとなく実行に移さない。
でも我々は、スポーツには興味がある。
そこで考えられたのが…
Colgate "Project Rio"
Insight:
来年リオでオリンピックが開催される。
しかしブラジルは80年もの間、水不足に苦しんでいる。
そしてオリンピックで使うプールには、250万Lもの水を使う。
もしリオが水を使ったイベントを行えないと言ったらどうなる?
選手が飛びこもうとして、依然としてプールが空だと、
世界中の注目が集まる。
世界の注目が集まっている中で、オリンピック委員会が
Colgateとパートナーシップを結ぶ記者会見を行う。
オリンピック村にいる1万人を超える選手たちに、
歯を磨く間は水を止めるように呼びかける。
一人当たり一日で24Lなので、全体では、
24万Lの水を担保することができる。
選手村は開会式の12日前の7月24日9時にオープンする。
そのため全員が"僅かな行為"を行えば、
プールを満たすことができる。
これにより、一人一人の小さな行為が、
結果として大きな変化を起こすことを視覚化する。
Result:
オリンピックが発信するメッセージが全世界に響き渡り、
個々人の変化が引き起こす変化の大きさを示すことができる。
OPINION
good point
意識の向かせ方がウマイ…
全世界が注目するシーンとしてオリンピックを選択し、
さらにそこで行われることが、課題に対してまっすぐ落ちている。
bad point
すごく現実的な話をすると、
「開会式までのプールを使う練習をどうするんだ」
という話が上がります。
ただコンペ大会では、ポテンシャルやワクワク感がキーポイントになったりするので、
こういったネガチェックは野暮なのでしょうか。