児童失踪を再認識させるべく、呼びかけを行った意外すぎる場所
少年少女の行方不明事件は、全世界レベルで解決されねばならない問題です。
しかし、ソーシャルメディアの出現が手助けとなり、
実は解決数が年々上昇しているそうです。
今回ご紹介する事例も児童失踪事件に関するものなのですが、
その解決策は時代の流れに逆らう「アナログさ」を持ち、
それでいて人々の注意を惹きつけるアイデアとなっています。
【INFORMATION】
クライアント:Child Focus(児童失踪を取り扱う団体)
商材 :慈善事業
実施時期 :2016/05-
実施国 :ベルギー
【BACK GROUND】
ヨーロッパでは2分に1人、子供が行方不明になっている。
ベルギーで最も幼くして行方不明になった男の子は、わずか2歳だった。
そのベルギーは今年、国際デーである「失踪児童の日」が
制定されてから、15周年を迎える。
【MISSION】
15周年の節目に、改めて児童失踪の深刻さを伝えること。
【EXECUTION】
ヨーロッパでは、児童の行方不明事件が多発している。
この事実を重く受け止め、意識する機会として、
あらゆる国で「失踪児童の日」が設けられている。
ベルギーにおいて、この記念日が15年を迎えたことを契機に、
あるキャンペーンが施行された。
それが・・・
Coins of Hope
硬貨に失踪児童の顔を刻印する。
その子は、2歳の時に行方不明となった。
それから20年が経った現在、
22歳になった彼の顔をシミュレートし、硬貨に刻印した。
この硬貨は100万枚生産され、情報提供の役割を果たすとともに、
人々に失踪児童を認識する機会を与えた。
【RESULT】
数値データなし。
【OPINION】
good point
国を挙げての取り組みを実現させた点が素晴らしい!
またメディアとして硬貨を選んだ点が一番のミソ。
流通性に優れており、子供の顔が刻印されていたら、
思わず注視してしまいます。
多くの人々の意識が集中する構造となっています!
bad point
コインに刻印すると半永久的に残ってしまいますが、
もし仮にこの児童が見つかったらどうするのでしょうか?
この時点で「見つかることを諦めている」と捉えられてしまう気がします。
せっかく良い取り組みをしているにも関わらず、
そういったニュアンスでとられちゃうと勿体ないなと感じました。